2010年12月3日金曜日

夏の天気図

E@98です。
前回投稿分の続きです。
夏のオーストラリアの天気図例です。
こんどは、前回ほど長くはありません(^^;)

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1995~96および1996~97のスポーツクラス競技会の期間の、典型的な夏季の天気図を見てみる。

夏の天気図1

 寒冷前線がAdelaideを通過したところである。東部では北風、西のほうでは南西の風が吹いている。大きな高気圧が南インド洋にあり、気圧の尾根が前線のほうへ向かってきている。前線に先立ち、多少の降雨がある。NSWおよびVictoriaの山岳地帯では雨が降る。




 寒冷前線が移動し、オーストラリアの南東では南西の風になっている。空気の状態は非常に不安定で、わずかに熱せられただけでサーマルが発生する。ただし、接近中の高気圧により5000~8000ftで逆転層ができ、サーマルの高さは限られる。南部では風が強すぎて、巡回タスクには適さない。



 寒冷前線はニュージーランドのほうへ移動し、タスマン海に高気圧の中心がある。このときNSW北部では東~北東の弱い風が吹いている。グライダー飛行の条件は良好だが、この地域の西側部分ではおそらく雲はない。次の前線がオーストラリア西部の南方にあるが、南方に離れているため陸上では風が変わる程度の影響である。



夏の天気図2


 高気圧ははるか東へ移動し、中心が2つに分裂している。風は東寄りになり、弱くなっている。東部地域(Narromine, Lake Keepit)では、北東の風になっている。東のほうでは積雲がよく発達するが、Victoria西部およびSAではおそらく雲がない。ソアリング条件は良好だが、逆転層が存在しているだろう。



 高気圧が離れるにつれて、東部には太平洋から気圧の谷が形成される。この気圧の谷のために北方の熱帯から引きこまれた雨が降る。グライダー飛行地域では、雲底の高い積雲が発生し、東および北東部でサンダーストームに発達することがある。通常は、すばらしいグライダー日和である。次の前線が西オーストラリアの南方にあるが、オーストラリア大陸からは離れている。


 次の高気圧が早く移動してきたため、前線は南へ追いやられている。おそらく前線の影響は、Victoria南部で風向が南西に変わることだけである。グライダー飛行の条件は非常に良いが、NSW中央部ではサンダーストームが発生し、早い時間に撤収することになる可能性が高い。西オーストラリアにある気圧の谷のおかげで、この地域では条件が良い。

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